アゼライン酸

アゼライン酸は、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどにおいては医薬品として承認され、ニキビ治療薬として一般的に使用されていますが、日本では医薬品として認可されておらず、医師が処方することができません。

アゼライン酸には下記のような効果があり、ニキビ治療薬として海外のガイドラインでは第２選択薬に位置づけられています。

• 抗菌作用・・・アクネ菌抑制
• 抗酸化作用・・・活性酸素抑制
• 角化異常の正常化・・・角栓予防
• チロシナーゼ活性阻害作用・・・メラニン生成抑制
• 5-αリダクターゼ抑制・・・皮脂分泌抑制

使用後に軽度の痒みや刺激感を感じる方もいますが、ほとんどの方は使用継続により、徐々に消失していきます。

アゼライン酸は穀類や酵母に含まれている安全性の高い成分で、妊娠、授乳中にも使用できます。

ニキビ治療以外にも、酒皶や炎症後色素沈着などの治療にも使用されています。そのため、酒皶に対するメトロニダゾールの効果が不十分な方や、ハイドロキノンに対してアレルギーや赤みがでた方はアゼライン酸による治療がお勧めです。

日本では未承認のため、当院ではロート製薬のアゼライン酸高濃度配合クリーム「DRX AZA クリア」を採用しています