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ノーリス(IPL光治療器)

ノーリス(IPL光治療器)

ノーリス(Nordlys)はIPL(Intense Pulsed Light)と呼ばれるカメラのフラッシュランプのような幅広い波長の光エネルギーを使った治療です。ノーリスは安全で低侵襲的な光治療装置の分野で世界をリードするエリプス社(デンマーク)が開発した次世代の光線治療器の最新モデルで、IPLとも呼ばれています。医療用レーザー装置のリーディングカンパニーであるキャンデラ社がエリプス社を買収し、日本では2021年よりキャンデラ社から販売されることになりました。Nordlys(ノーリス)は、ウォーターフィルターを採用しており、治療に不必要な400 nm以下の波長に加え、950 nm以上の波長もカットされ、さらに理想的な長方形に近いパルスのエネルギー照射を実現しています。これらの特徴によって治療の際に冷却をする必要がなく、火傷の原因となる潜在的可能性を減らし、少ないエネルギーであっても十分な治療効果を実現することが可能となりました。※個人差はあります。

 

ノーリスはIPL治療器の中でも、パルス幅を可変できる点(パルス幅が1.5msecにまで設定できる)や、クーリングシステムがない(施術時の血管収縮が起こらない)ため「赤みに効果が高いIPL治療器」です。赤みの治療と言うと、Vビームがありますが、ノーリスとVビームの治療は異なります。また2023年に国内ではIPLとしては初の血管病変に薬事承認を取得した機械になります。Vビームはレーザーですので単一の波長の照射を行います。単一の波長ですので、パワーも集中して深部にまで届くことができるので(その分ダウンタイムが生じ、痛みもかなり強いのが特徴です)、深い部位の治療が可能で毛細血管拡張症や血管腫といった疾患に保険適応になっています。

 

それに比べ、ノーリスは波長を幅広く取り出した光(フォト)で照射を行います。その為Vビームとは違い広い波長でマイルドな照射になります。ノーリスはヘモグロビンの吸収ピークである542,577nmを含む波長ですので血管性病変の治療が可能です。血管がはっきりしないくらいの全体的にうっすら赤み(日本人に多い、多くの酒さの方)や、治ったはずなのにいつまでも赤いニキビ跡などにノーリスは効果的です。ノーリスは「スポット照射」も出来るので、鼻翼部(小鼻)などの小さな場所の赤み(毛細血管拡張)にも治療が出来ます

 

 

またそれだけでなく広い波長幅を持っている為、Skin rejuvenation(皮膚の若返り治療)など他の効果も持ち合わせているのが最大の特徴です。ノーリスの照射光の波長にはシミやハリなどに効果のある波長が含まれています。ノーリス(IPL)治療はVビームレーザーと異なり皮膚に強い変化を生じさせないので、他の治療との併用治療(ハイドロキノン、メトロニダゾール、イベルメクチン外用剤など)を行いやすいのが特徴です。酒さの方ですと外用療法を継続しながら治療を行うことができるので赤みに対してアプローチが異なるため更なる効果が期待できます。
ノーリスについていくつか触れましたが、IPL治療器のなかでも、“赤みに効果が高く”、“ダウンタイムがほとんどない”、“他の肌の悩みにも効果が期待できる”のが特徴です

ノーリスはお肌に負担が少ない治療機器ですが、高周波の熱が強く当たったり、光照射に強く反応した場合は、やけどや赤みが出ることがあります。ノーリスによってお肌の新陳代謝が促されて、肌に留まっていた不要な老廃物や不純物が体外へ排出されて、お肌にブツブツができる場合がありますが数日でおさまります。

酒さの方にノーリスによるIPL治療を行いますと、「赤みが減った」、「火照りが少なくなった」、「毛穴が目立たなくなった」、「皮膚にハリがでてきた」、「肌の調子がいい」、「シミも薄くなった」、「肌荒れの頻度は減った」という声をお聞きします。

 

【治療回数について】
ノーリスは1度ではなく、施術を繰り返すことで治療効果が期待できます。
目安としては1ヶ月(4週間)に1回度を5~6回の治療となります。
(光治療は多くの場合、回数を重ねるほうが効果も高くなります)

★鼻周りの赤みや毛細血管は上記の回数以上に回数がかかります。

(個人差はありますが10数回が目安です。)

※治療の回数や頻度、継続の有無等でお悩みの方は、医師・看護師にご相談ください。

 

【リスク】

照射部位の赤み・水疱形成・浮腫・腫脹・火傷・湿疹・痒み・炎症後色素沈着・色素脱失の可能性があります。

 

【治療後の経過】

・細かいかさぶたや痒みが出来ることがあります。無理に除去したり、擦ったり、掻いたりせず自然に取れる・治まるのを待ってください。

・シミやソバカスなどが照射直後~数日で濃く浮き出る場合があります。洗顔や入浴を通常通り繰り返すことで、2週間程度で自然に脱落します。

・治療直後から翌日に、紫斑を伴う場合がありますが、7日~10日前後で消失します。その後、照射部位は一時的に色が濃くなることもありますが、数か月で消失します。

※症状の軽減がない際や不安な場合は御来院ください。

 

【注意点】

・特に施術前後1ヶ月は強い日差しは避けてください。

※照射後、皮膚は軽い熱傷(赤みや腫れ)を起こしている状態のため。また、紫外線への暴露は一過性の色素沈着を引き起こす可能性があるため。

★2週間程度で治まります。★必ず日焼け止めをご使用ください。

・レチノイン酸や高濃度レチノールは前後1週間は使用を中止してください。

・ニキビ治療薬のベピオ、デュアック、エピデュオ、ディフェリンは前後3日間は使用を中止してください

・治療前4時間は喫煙を控えてください。(血管収縮により効果に差がでる可能性があります。)

・当日からメイクは可能ですが、施術部位を強くこすったりしないでください。

 ★当院では日焼け止めまででお願いしております。

・刺激の強いスキンケア類(ピーリング剤やレチノールなど)は施術後1週間ほどは使用せずに、保湿に努めてください。1週間ほど経過し、肌の状態が落ち着いたら、通常のスキンケアを行ってもらって構いません。

・治療部位の状態によっては照射直後から1週間程度はワセリン等の軟膏で保湿をすることもあります。

・治療当日の飲酒、激しい運動等はお控えください。

・治療当日は、シャワー浴ですませ、患部に熱いお湯をかけないようにしてください。

・他の美容施術とは間隔をあける必要があることがあります。

※当院にて他の施術をご希望の方は、事前に医師・看護師にご相談ください。

※他院でその他施術を受けられる場合は、施術先の医師にご相談ください。

(受けた施術は当院にも教えていただけると幸いです。)

・ゼオスキンのセラピューテック期間の施術は出来ません。

 

【治療後オプションについて】

IPL施術後は、光熱作用による炎症が起き活性酸素が増加するとされています。

そのため、直後に抗酸化作用の薬剤の導入をすることにより、相乗効果が期待できるとされています。*¹

※活性酸素が増えすぎると、シミやしわ、たるみなどが増え、肌の老化原因になります。

そのため、エレクトロポレーションとの併用をお勧めしています。

★施術後鎮静コースもご用意しています。

エレクトロポレーションについてはこちら

 

【料金(税込)】

全顔 初回  16,500円
1回    22,000円
3回セット 55,000円

鼻のみ   5,500円

頬のみ  16,500円

無断キャンセル料金 3,000円 

※連絡なく施術に来られなかった場合は、キャンセル料金を頂戴します。

 

IPLについての詳細はスタッフインスタグラムでも投稿しています。

詳しくはこちら

 

 

※全ての症例が同様の効果を発揮するわけではありません。

 

*¹坪内利江子:赤ら顔の治療戦略を考える イオン導入、超音波導入、エレクトロポレーションを中心に.美容皮膚医学BEUTY、#54、72-78、2024