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口囲皮膚炎|口のまわりの赤み・ブツブツの原因・治療|神戸市中央区の皮膚科

口まわりのぶつぶつ

「口のまわりの赤みやブツブツ、ヒリヒリ感は口囲皮膚炎かもしれません。口囲皮膚炎の症状・原因・治療・スキンケアについて、ニキビや酒さ、酒さ様皮膚炎との違いも含めて神戸市中央区のはやし皮ふ科クリニックが解説します。」

 

口囲皮膚炎とは?口のまわりの赤み・ブツブツの原因と治療

「口のまわりが赤い」「口のまわりに小さなブツブツが繰り返しできる」「ニキビだと思って治療しているけれど、なかなか治らない」――。

このような症状がある場合、**口囲皮膚炎(こういひふえん)**の可能性があります。

口囲皮膚炎は、口のまわりを中心に赤みや小さな丘疹(赤いブツブツ)、膿疱(膿をもったブツブツ)、乾燥、ヒリヒリ感などが生じる皮膚炎です。

一見するとニキビに似ていますが、ニキビとは治療方針が異なることがあります。また、酒さ(しゅさ)や酒さ様皮膚炎など、顔の赤みを生じる疾患との鑑別も重要です。


口囲皮膚炎の症状

口囲皮膚炎では、主に口の周囲に以下のような症状がみられます。

  • 口のまわりの赤み
  • 小さな赤いブツブツ
  • 小さな膿疱
  • 乾燥
  • 皮膚の皮むけ
  • ヒリヒリ・ピリピリする感じ
  • かゆみ
  • ほてりや違和感

特徴の一つは、口唇そのものではなく、その周囲の皮膚に症状が出やすいことです。

特に、口のまわりに小さな赤いブツブツが集まっている一方で、口唇の縁そのものは比較的保たれている場合には、口囲皮膚炎を考える手がかりになります。

症状が口の周囲だけに限られることもありますが、鼻のまわりやあご、頬などに広がることもあります。


口囲皮膚炎の原因は?

口囲皮膚炎の原因は一つではなく、さまざまな要因が関係していると考えられています。

特に重要なのが、顔へのステロイド・プロトピック・コレクチム外用薬の使用です。

顔にステロイド外用薬を長期間使用している場合、使用中はいったん赤みや炎症が改善しても、その後に口のまわりの赤みやブツブツが目立ってくることがあります。

また、以下のような刺激や環境因子が関係する場合もあります。

考えられるきっかけ・悪化因子

  • 顔へのステロイド外用薬
  • 化粧品
  • 日焼け止め
  • クレンジング
  • 洗顔料
  • 歯磨き粉などによる刺激
  • マスクによる蒸れや摩擦
  • 過度な洗顔
  • 肌をこするなどの物理的刺激
  • 過剰なスキンケア

ただし、これらがすべての患者さんに当てはまるわけではありません。

「これが原因」と一つに決めつけるのではなく、症状が出始めた時期や、それまでに使用していた薬・化粧品などを含めて考えることが大切です。


口囲皮膚炎とニキビの違い

口のまわりにブツブツがあると、「ニキビ」と考えてしまう方が少なくありません。

しかし、口囲皮膚炎とニキビでは、皮疹の特徴が異なります。

ニキビに多い特徴

ニキビ(尋常性ざ瘡)では、毛穴を中心に、

  • 白ニキビ
  • 黒ニキビ
  • 赤いニキビ
  • 膿をもったニキビ

などがみられます。

一方、口囲皮膚炎では、口の周囲に小さな赤い丘疹や膿疱が集まってみられることが多く、ニキビで特徴的な面皰(白ニキビ・黒ニキビ)が目立たないことがあります。

また、乾燥や皮むけ、ヒリヒリ感などを伴うこともあります。

そのため、「ニキビの薬を塗っているのに口のまわりだけ治らない」という場合には、口囲皮膚炎を含めて診断を見直すことが重要です。


口囲皮膚炎と酒さ・酒さ様皮膚炎の違い

顔の赤みやブツブツを診察する際に、特に注意したいのが酒さや酒さ様皮膚炎との鑑別です。

酒さでは、頬や鼻など顔の中心部を中心として、

  • 持続する赤み
  • ほてり
  • 毛細血管の目立ち
  • 赤い丘疹や膿疱

などがみられます。

一方、口囲皮膚炎では口の周囲を中心に小さな丘疹や膿疱などがみられます。

酒さを疑う症状には

  • 頬や鼻にも赤みがある
  • 顔がほてりやすい
  • 温度変化や飲酒、辛いものなどで顔が赤くなりやすい
  • 赤みを繰り返している
  • 毛細血管が目立つ
  • 口のまわりだけでなく顔の中央部にも丘疹・膿疱がある

また、顔にステロイド外用薬を使用した後から赤みやブツブツが悪化した場合には、酒さ様皮膚炎も考える必要があります。

酒さ様皮膚炎では、ステロイド・プロトピック外用薬などをきっかけとして、顔の赤み、丘疹、ほてりなどが目立つことがあります。

このように、口のまわりの赤みやブツブツには、口囲皮膚炎だけでなく、酒さ、酒さ様皮膚炎、ニキビ、脂漏性皮膚炎、接触皮膚炎など、いくつかの疾患が関係する可能性があります。

皮疹の「場所」だけでなく、皮疹の種類、顔全体への広がり、症状が始まったきっかけ、使用している薬や化粧品などを総合して診断することが重要です。


口囲皮膚炎の治療

口囲皮膚炎の治療では、現在の皮膚症状を改善することに加えて、悪化させている可能性のある要因を見直すことが重要です。

① ステロイド外用薬の見直し

顔にステロイド外用薬を使用している場合には、使用期間や強さ、使用部位などを確認します。

ステロイドを使用している患者さんでは、急に自己判断で中止すると症状が一時的に悪化することもあるため、自己判断で塗ったり中止したりせず、皮膚科で相談することをおすすめします。

② 外用薬による治療

症状に応じて、抗炎症作用をもつ外用薬などを使用します。

ただし、口囲皮膚炎に似ていても、実際には酒さや酒さ様皮膚炎など別の疾患である場合があります。

そのため、診断に応じて治療薬を選択することが大切です。

③ 内服薬による治療

症状の程度や範囲、経過によっては、内服薬による治療を行うことがあります。

治療にはある程度時間がかかる場合もあり、「薬を数日塗ったらすぐに治る」という疾患ではないこともあります。

症状が改善してきても、自己判断で治療を中断すると再び悪化することがあるため、皮膚の状態を確認しながら治療を継続します。


口囲皮膚炎のスキンケア

口囲皮膚炎では、皮膚への刺激をできるだけ減らすことも大切です。

スキンケアのポイント

洗いすぎない

洗顔の回数を増やしたり、ゴシゴシこすったりすることは、皮膚への刺激になります。

こすらない

タオルやコットンなどで強くこすらず、できるだけやさしく扱いましょう。

化粧品を見直す

症状が出始めた時期に新しい化粧品や日焼け止めなどを使用していなかったか確認します。

スキンケアをシンプルにする

「乾燥しているから」と化粧水、美容液、クリーム、オイルなどを何種類も重ねることが、かえって刺激になる場合もあります。

肌の状態に応じて、必要な保湿をシンプルに行うことが大切です。


口囲皮膚炎は治る?再発する?

口囲皮膚炎は適切な治療によって改善が期待できます。

ただし、改善までに時間がかかる場合があり、また、いったん良くなった後に再発することもあります。

特に、原因となっている可能性のある薬剤やスキンケア、刺激などをそのままにしていると、症状が長引くことがあります。

「薬を塗っても治らない」「何度も繰り返す」という場合には、診断そのものを見直すことも重要です。


こんな症状があれば皮膚科へ

次のような症状がある場合には、一度皮膚科でご相談ください。

  • 口のまわりの赤みが続いている
  • 小さなブツブツを繰り返している
  • ニキビ治療をしているのに改善しない
  • 顔にステロイドを塗ってから悪化した
  • 口のまわりがヒリヒリする
  • 皮膚が乾燥して皮むけする
  • 頬や鼻にも赤みがある
  • 顔がほてりやすい
  • 酒さなのか口囲皮膚炎なのか分からない

口のまわりの赤み・ブツブツでお悩みの方へ

口のまわりの赤みやブツブツは、見た目だけでは原因を判断することが難しい場合があります。

口囲皮膚炎だけでなく、ニキビ、酒さ、酒さ様皮膚炎、脂漏性皮膚炎、接触皮膚炎など、治療方法が異なる疾患が含まれるためです。

特に、「口のまわりのブツブツ」と「顔全体の赤み」が一緒にある場合には、酒さや酒さ様皮膚炎なども含めて診察することが重要です。