「酒さ」と「酒さ様皮膚炎」の治療は異なる(大阪・関西・皮膚科)
酒さ様皮膚炎(Vビーム)
当院には他院で「酒さ」と診断されたと言われる方の何割かに「酒さ様皮膚炎」の方がおられます。
酒さと酒さ様皮膚炎の区別ができていないこともあります。
酒さの治療は当院のHPにもありますような治療になります。
酒さ様皮膚炎の治療は、酒さ治療と異なり、ステロイド外用剤やプロトピック(タクロリムス)軟膏、コレクチム軟膏の中止です。中止による反跳現象(リバウンド現象)が必発です。その時期は皮膚がとても過敏な状態で色々な外的因子に対して刺激症状が強くでる時期です。その時期に刺激のあることを避けるのが治療の原則です。「酒さ」ではなく「酒さ様皮膚炎」としか思えない患者に(リバウンドが起こる時期に)、VビームやIPL治療をされておられる患者様がおられます。なかにはその機械施術の後にステロイド外用剤・コレクチム軟膏を使用されている方もいます(酒さ様皮膚炎の治療はステロイド外用剤・プロトピック軟膏の中止が第一です)。そのような時期に、Vビームなどの刺激の強い施術をすると悪化する可能性が高く、効果も全くないです。
VビームなどをSNSに力をいれている医療機関でもそのようなことをされて、当院にセカンドオピニオンを求めて来院される方が多いです。Vビームを謳っておきながら、適応時期の判断がされていないところもあります。
酒さ様皮膚炎のリバウンドの波も落ち着き、もともとの酒さの状態が残る方などのような状態には、IPLなどの機器による治療はいいと思います。酒さ様皮膚炎と診断した方には、もともとベースに酒さがあったであろうと思われる方がおられます。酒さと診断されて(実際は酒さ様皮膚炎なのに)すぐにVビームなどにとびついて施術を受けた方が来院されることがあります。その時期にされた方は「痛いだけ」で赤みに対して効果が全くなかったと言われます。